荒川区と吉村昭

荒川区で生まれた吉村昭氏。
荒川区と吉村氏は、生前より親交を深めてきました。
平成4年(1992)には吉村氏に区民栄誉賞を贈呈するとともに、日暮里図書館に吉村昭コーナーを設置。その後区内のすべての図書館にコーナーを設け、数多くの方が著作を読み、また愛読されてきました。
平成29年(2017)、ゆいの森あらかわに吉村昭氏の文学館「吉村昭記念文学館」を開館。多角的な視点と深い考察で吉村氏とその作品を紹介しています。

荒川区は、吉村文学を通してより深く文学や芸術に触れる機会を区民に提供し、文化活動を醸成しています。また、吉村氏を育んだ荒川区の魅力も内外に紹介しています。

吉村昭プロフィール

昭和2年、東京府北豊島郡日暮里町谷中本(現在の荒川区東日暮里6丁目)で生まれ
平成18年(2006)、79歳で逝去
純文学のみならず、戦史や歴史を素材とした記録性の高い作品を数多く発表し、太宰治賞や菊池寛賞をはじめ数々の文学賞を受賞しました。平成16年からは日本芸術院第二部長を務められるなど、日本の文学界に多大な功績を残されました。主な作品に、「星への旅」、「三陸海岸大津波」、「戦艦武蔵」、「ポーツマスの旗」、「破獄」、「彰義隊」などがあります。

日暮里図書館2階「吉村昭ギャラリー」

生誕の地、日暮里の図書館に記念して作られたギャラリー

吉村氏の著作のほか、妻で作家の津村節子氏の著作を収集・貸出(一部を除く)しています。
吉村昭記念文学館と連携し、自筆の色紙や自筆原稿の複製および年譜や写真パネルなどのミニ展示スペースもあります。

荒川区東日暮里6-38-4
03-3803-1645
開館時間 火曜日~金曜日9:30~19:30/土曜・日曜・祝日・臨時開館日9:30~17:00
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日以降の平日)、館内整理日(第3木曜日)、年末年始・特別整理日

中央図書館(ゆいの森あらかわ)3階「吉村昭著作コーナー」

吉村昭記念文学館とつながる吉村作品の宝庫

文学館の常設・企画展示室に隣接しています。
展示を観覧してすぐに、吉村氏の著作を手に取り、読んで、作品世界を体験できます。
館内閲覧専用の資料をご用意しており、ゆっくりとご自宅で読んでいただけるよう貸出用の資料も多く所蔵しています。

中央図書館(ゆいの森あらかわ)3階「吉村昭関連資料コーナー」

吉村氏とゆかりのあった人や参考にした資料を集めたコーナー

津村節子氏をはじめ、小田仁二郎が主宰した同人誌「Z」に共に参加し、吉村夫妻と親交のあった瀬戸内寂聴氏など、吉村氏とゆかりのあった人物の著作を収集・貸出(一部を除く)しています。
また、吉村氏が執筆の際に参考にしたという資料の一部が閲覧できます。