としょかんだいすき(小学校中・高学年)

よりそう ~冬休みに読みたい本~

  • 掲載日:2020年12月1日

髪がつなぐ物語

髪がつなぐ物語

  • 別司芳子/著
  • 文研出版

みなさんは、「ヘアドネーション」という言葉を知っていますか。長く()ばした自分の(かみ)寄付(きふ)することです。その髪は、病気やけがで髪の毛をなくした人の「ウィッグ」として使われます。
この本では、髪を寄付しようか(まよ)っている四年生の女の子や、寄付された髪で「ウィッグ」を作ってもらった六年生の女の子、今まで二回の「ヘアドネーション」に挑戦(ちょうせん)した五年生の男の子のはなしを紹介(しょうかい)しています。
たくさんの(やさ)しさがつまった一冊(いっさつ)です。

バレエシューズ

バレエシューズ

  • ノエル・ストレトフィールド 作 朽木祥/訳 金子恵/画
  • 福音館書店

世界を旅して化石を採集(さいしゅう)していたブラウン教授(きょうじゅ)がもち帰ったお(たから)は、身よりのない三人の赤ちゃんでした。ところが教授は次の旅で行方(ゆくえ)不明(ふめい)になってしまいます。お金の心配はありましたが、教授の家族が三人を育てました。
役者をめざすポーリィン、飛行機(ひこうき)が大すきなペトローヴァ、ダンスがとくいなポゥジー。三人は自分たちの(みょう)()を「フォシル(化石)」に決めました。やがて家計を助けるために、学びながらはたらくことのできる演劇(えんげき)学校に入学します。
助け合いながら、たくましく成長(せいちょう)していくフォシル姉妹の物語です。

やとのいえ

やとのいえ

  • 八尾慶次/作
  • 偕成社

「やと」とは、なだらかな(おか)にはさまれた、あさい谷のことをいいます。
そこにできた村の150年のうつりかわりを、みちばたの(いし)(ぼとけ)はずっと見つめ(つづ)けてきました。明治(めいじ)のはじめ、家族みんなでささえあった農家の日常(にちじょう)。大正・昭和のはじめにかけて、自然(しぜん)にかこまれた村の人々のくらし。開発が始まった昭和後期の様子。そして平成(へいせい)のおわりに新しい町なみができるまでが(えが)かれています。
この村は多摩(たま)地区がモデルになっていますが、東京都の23区も昔は同じように自然ゆたかな土地でした。この本を読めば自分の町のことをもっと知りたくなりますよ。