おすすめの本

ひとやすみ(11月)

  • 掲載日:2023年11月15日

11月になり、秋も深まってきました。あんなに暑かった夏が嘘のよう。もうすっかり、ふわふわの毛布や、こっくりとしたスープが恋しい季節。忙しない年末年始の前に、ここらでちょっとひとやすみ。ゆったりと過ごしたいときにおすすめの三冊を紹介します。

折々のうた―春夏秋冬―秋

  • 大岡信/著 折々のうたを読み伝える会/編
  • 童話屋
  • 2016年9月

 慌ただしい日々のなかでほっと一息つきたいとき、本はあなたの頼もしい味方です。まずはこの『折々のうた―春夏秋冬―秋』を手に取り、ページをめくってみてください。秋の気分にぴったりの名詩・名解説が68編紹介されています。
 日本には四季がある、という言葉はよく聞きますが、それは単に自然や文化のことを意味するだけでなく、一人一人が培ってきた季節を感じとる繊細な心のことをも指しているのかもしれませんね。どのページを開いても、あなたの秋が豊かになること請け合いの一冊です。

東京のミュージアム100(とんぼの本)

  • 芸術新潮編集部/編
  • 新潮社
  • 2020年9月

 秋といえば、芸術の秋。お気に入りの詩集を携えて美術館や博物館に出かけるのも、秋の楽しみのひとつですね。この本にはタイトルのとおり、東京の100のミュージアムが紹介されています。
 併設のカフェも掲載されているので、芸術の秋だけではなく食欲の秋も堪能できますよ。
 この本の中でわたしが気になったのは、印刷博物館です。わたしたちが図書館で扱っている本にも関わりが深い印刷。ドイツのグーテンベルクが発明した活版印刷のワークショップもあり、ぜひ参加したいと思いました。あなたも自分の好奇心をくすぐるミュージアムを見つけてくださいね。

あおのじかん

  • イザベル・シムレール/文・絵 石津ちひろ/訳
  • 岩波書店
  • 2016年6月

 お出かけから帰った後、秋の夜長をのんびり過ごすのにうってつけなのはどんな本でしょうか?
 ここでわたしがおすすめしたいのは絵本です。この『あおのじかん』では、陽が沈み夜になるまでのひと時が描き出されます。見返しに載っている青の色見本も、「マシュマロいろ」、「うさぎのしっぽいろ」と素敵な名前の青ばかり。「はればれとしたこころのいろ」ってどんな色か想像がつきますか?正解はこの本を読んでのお楽しみ。
 荒川区の図書館では、大人にもおすすめの絵本をたくさんご用意しています。図書館でお待ちしています。