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私の煌めくパートナー

  • 掲載日:2020年7月15日

私たちの身近な存在である夜空を見上げると、星が美しく輝いていて夏は観測にもピッタリの季節です。7月は天の川や流星群など多くの観測が楽しめます。
人々にとって癒され、好奇心が芽生える不思議な世界を体験できる、そんな「天文学」に関する図書を3冊ご紹介します。

星を楽しむ天体観測のきほん

星を楽しむ天体観測のきほん

  • 大野裕明、榎本司/著
  • 誠文堂新光社
  • 2019年11月

最近のニュースでは流星群や惑星、月食など星の動きや変化が頻繁に取り上げられているのを知っていますか。
主な観測方法としては「肉眼」「双眼鏡」「天体望遠鏡」「カメラ」などが挙げられます。この本は、観測を始める前の準備から、私たちがよく見かける一般的な月や星に関する見方だけでなく珍しい惑星など、様々な世代の方が楽しめる図書です。
特に「デネブ」「ベガ」「アルタイル」といえば夏の大三角としては有名です。本書による夏の星座が描かれた箇所と、1等星写真リストを見比べると、位置や明るさ、色の違いを一目で理解することができ、夜空に輝くこれらの星を見たくなること間違いありません。天文学に関する興味が沸く、カラーページも豊富な1冊です。

星の王子さまとめぐる星ぼしの旅

星の王子さまとめぐる星ぼしの旅

  • 縣秀彦/著
  • 河出書房新社
  • 2014年3月

我々が住む地球は青く、とても豊かな自然に恵まれた惑星です。本書は文学において有名なサン=テグジュペリ作の「星の王子さま」がナビゲーターとなり、様々な惑星を一緒に旅行しているような気分を経験することができる本です。例えば、火星のイメージといえばゴツゴツしていて生物も生存しないような空間。しかし昔は、川や海があったことがわかっています。そして月は、表面がでこぼこしていて地球から遠く、空気もない広い地形。ですが実際は、他の惑星と比べて地球に1番近い38万キロメートルという距離に存在しているなど、様々な角度から本来の姿を観ることができます。
ページが進むごとに各惑星について簡単な解説があり、想像していた世界とは異なる答えが描かれていた時は、新たな発見に繋がり、科学に関する知識本であるため、大人だけでなく学生にもオススメ出来ます。さらに物語の最後のページには 、「星の旅のすごろく」が掲載されていて、楽しみながら学ぶことができます。是非手に取って、星の王子さまと星を旅してみませんか。  

忙しすぎる人のための宇宙講座

忙しすぎる人のための宇宙講座

  • ニール・ドグラース・タイソン/著 渡部潤一/監修 田沢恭子/訳
  • 早川書房
  • 2018年9月

宇宙の成り立ちは非常に難しく、多くが謎に包まれています。それでも日々研究者達は、発見に向かっているのです。テレビや映画などメディアでも特集を組まれる宇宙の世界ですが、タイトルにもあるように興味があっても仕事や勉強など忙しく過ごす生活の中で、学べていないのが現状ではないでしょうか。アメリカ自然史博物館の天体物理学者でもあり、ニューヨークで有名なヘイデン・プラネタリウムの館長も勤める著者によって描かれた世界125万部のベストセラー本。そして彼が、宇宙に興味を抱くようテーマを選んで、コンパクトにまとめた入門書です。
無数の銀河系の中で夏に聞き馴染みがある「天の川」。英語では「ミルキーウェイ」とも呼ばれますが、本書の解説によると「肉眼で見るとこぼれたミルクが、地球の夜空を横切っているように見えるから」と詳しく語られています。遥か彼方にある存在である星が、唯一無二であるということは非常に面白く、宇宙は尊い学問であることを改めて実感します。