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東日本大震災から

  • 掲載日:2021年3月15日

3月11日。東日本大震災から10年。
この10年をどんな風に、何を思い過ごしてきましたか?
今年2月13日にまた、東北地方で大きな地震がありました。誰もが10年前を思い出したのではないでしょうか。
復興の知と経験から共に生きる未来へ。共に生きる社会とはどうあるべきか。
一緒に考えてみてください。

あわいゆくころ 陸前高田、震災後を生きる

あわいゆくころ 陸前高田、震災後を生きる

  • 瀬尾夏美/著
  • 晶文社
  • 2019年2月

被災地の人たちが10年前の強烈な震災の経験と現在の復興について語ってくれる時、人々が震災からどのように立ち上がってきたか、その間の話がすっぽりと抜ける。
喪ったものの大きさに打ちのめされ、この先を描くのも不明瞭な、それはとても困難な時間だった。その経験は重すぎて簡単には語れない。そして、語られないままだと、人々の記憶は薄れていき、その不明瞭な『あわいの日々』は失われてしまうだろう。
だが、人びとが災厄から立ち上がろうとするそのはじまりの時間は、とてもしんどかった一方で、じつは創造的な日々でもあったのだ。
その時間、経験、感覚を忘れないようにするために作者は言葉を紡いできた。『これから』を生きていくためにそれは必要な作業だ。絵と言葉のアーティストが描いた7年分の日記を読んで、すっぽりと抜けた時間を感じて欲しい。『これから』に進むために。

福島の記憶 3.11で止まった町

福島の記憶 3.11で止まった町

  • 飛田晋秀/文・写真
  • 旬報社
  • 2019年2月

2021年3月11日で、東日本大震災から10年がたちます。
2月に入ってから大きな地震があり、各地で余震とみられる地震も頻発し、否が応でもあの日のことを思い出さずにはいられません。
この本の中には小名浜の津波によって陸に打ち上げられた船や、広野町の津波に飲み込まれて壊滅状態になってしまった街、大熊町の原発事故で無人になってしまった町の様子や震災から数年が経っても放射線量が高いままの写真、浪江町の地震で倒壊したが放射線量が高く手が付けられない写真など、2011年の震災当時の写真から2017年頃のなかなか思うように復興が進まない様子が記録されています。10年という節目の年、この記憶を風化させないために何が出来るかを考えてみませんか?

防災イツモマニュアル

防災イツモマニュアル

  • 防災イツモプロジェクト/著
  • ポプラ社
  • 2020年8月

「モシモ」の時のための備えは十分ですか?気がついたら非常食の期限が切れていた!というのをよく耳にします。2月の地震で慌てて色々買いそろえに走りる人も多かったのではないでしょうか。避難グッズにも色々種類があるのはご存知ですか?この本には、家に置いておく「在宅避難用グッズ」や避難用にリュックに入れておく「避難用グッズ」、いつどこで災害にあっても大丈夫なようにカバンの中に入れておく持ち歩き用グッズ、車中泊の基礎知識や車中泊おすすめグッズなど、わかりやすく図解で説明されています。その他、水はどのくらい用意しておけば良いか、携帯トイレの種類と選ぶポイントやおすすめの非常食、止まってしまったガスメーターの復帰の方法や身の回りのもので出来る応急手当の方法、避難所で便利なダンボールベッドやダンボールスリッパの作り方などお役立ち情報がたくさん書かれています。これを機に、自宅の避難グッズを見直してみては?