ぺら

2024年11月★vol.359

  • 掲載日:2024年11月1日

2024年11月★vol.359

真実の口

  • いとうみく/著
  • 講談社
  • 2024.4

 閉ざされた家庭内での虐待(ぎゃくたい)という重いテーマの本書ですが、するすると読み進めるうちに本当の正義とは何か、アレコレ考えずに一歩()み出す勇気が自分にはあるか、ふと考えさせられます。
 大人でも他者の介入(かいにゅう)が難しい残酷(ざんこく)な真実から目を背けず、少女を救いたい一心で行動する高校生たちの姿にあなたは何を感じますか?
(hayamiko@ゆい)

光の粒が舞いあがる

  • 蒼沼洋人/著
  • PHP研究所
  • 2024.7

 中学1年の心愛(ここあ)は家でも学校でも自分の気持ちにふたをして過ごし、居場所のなさを感じていた。唯一の楽しみは、ボクシングジムで練習に打ち込む女の子、こはくを眺めること。
 ふとしたきっかけでこはくに誘われてサンドバックを打ってみると、すっかり夢中になる。こはくとの出会い、ボクシングとの出会いが心愛を変えていく。
(しろごはん@町屋)

いっしょに翻訳してみない?

  • 越前敏弥/著
  • 河出書房新社
  • 2024.4

 5日間の講義は、推理小説を読むようなワクワク感にあふれています。原文の英語表現や描写を読み解いていくのは、ちょっとしたなぞ解きのよう。たった数ページの短編小説なのに、読めば読むほど色々なことが分かってきて……。
 本の中の中学生達と一緒に講義を受けている気分で、翻訳の世界の面白さを味わってみませんか?
(ぽんた@尾久)