おすすめの本

未来へ(1月)

  • 掲載日:2023年1月15日

皆さんにとって「未来」とはどんなものでしょうか?
明日への希望?大きな目標?はたまた想像もつかない未知な存在?
今回紹介する本はどれも毎日の一歩一歩をつなげて「未来」をつくる本です。
今日が明日に、明日が未来へつながる。そんな瞬間を感じていただけたらと思います。
 

鴨川ランナー

鴨川ランナー

  • グレゴリー・ケズナジャット/著
  • 講談社
  • 2021年10月

 アメリカ出身の作者がなんと、翻訳ではなく日本語で書いた、純文学よりの青春小説。
 主人公は高校で「未知なもの」として日本語と出会う。その神秘さに惹かれてすかさず日本への語学旅行に応募する。「まるで御伽噺の光景」である日本の風景に出会い「もう一度あの場所」を訪れることを決意する。
 「自分が生まれた国ではない、どこかあこがれの場所」が現実の「自分が生活する場所」に変わっていく様がすがすがしく描かれています。

黒猫ノロと世界を旅した20年

黒猫ノロと世界を旅した20年

  • 平松謙三/著 
  • ハーパーコリンズ・ジャパン
  • 2022年6月

 「うちでは飼えない、返してこい!」
 こんな言葉から始まった黒猫ノロと作者の20年間の物語。ヨーロッパから中東まで世界中を旅してまわった作者とノロは、美しい国々や人々と出会い多くの写真や思い出を残す。猫と海外旅行なんて難しいのでは?と思われるかもしれないが作者曰く「ものすごく順応性の高い」猫であるノロは飛行機でも滞在先のホテルでも作者とともに旅を満喫している。
 子猫時代のノロの愛らしい姿から成猫となった凛々しい姿まで、かわいいノロと世界の美しい風景を楽しめる一冊です。

NOW&THEN

NOW&THEN

  • 藤代冥砂/著
  • 光文社
  • 2022年7月

 「珍しく自分を褒めてあげた。素敵な本ができたと思う。」著者自身がそう書くほどに素敵な写真集。写真は全編白黒なのにすべての写真から温かさや色が伝わってきます。
 妊娠中と出産後の2回以上同じ家族を写真に収め、家族が増える幸せと不安を切り取った写真たち。撮影の場所は出産の前後で同じはずなのに季節が巡り家族が増え、以前とは違う景色や表情が見られる。
 大昔から続いている子供をもつという営みの尊さを感じられる作品です。