おすすめの本

耳からたのしむ

  • 掲載日:2020年8月15日

夏本番がやってきました。今年の夏は涼しい室内で、いつもとは少し違う音に耳を澄ませてみませんか?音をたのしむ3冊をご紹介します。

楽器から見るオーケストラの世界-カラー図解-

楽器から見るオーケストラの世界-カラー図解-

  • 佐伯茂樹/著
  • 河出書房新社
  • 2010年10月

「オーケストラって難しそう」「オーケストラってそもそも何?どんな楽器を使って音楽を演奏しているの?」と思ったことがありませんか。
この本を開いて、オーケストラの歴史を楽器から見てみませんか?
オーケストラの歴史は古く、起源はヨーロッパでは17世紀初頭にまで遡ることができます。当時のオーケストラの編成は現在の指揮者がいるオーケストラではなく、指揮者がいない楽器だけの演奏だったようです。
この本では、イタリアの作曲家であるヴィヴァルディやフランスの作曲家であるラヴェルなどの、主にヨーロッパで活動していた作曲家たちの代表曲を世紀順に並べ、オーケストラの編成や楽器の種類などをカラー図解で紹介しています。
また、現在までの各国におけるオーケストラの交響楽団も紹介されています。
この本をきっかけに、オーケストラの世界へ飛び込んでみませんか。

「気になる子」のわらべうた

「気になる子」のわらべうた

  • 山下直樹/著
  • クレヨンハウス
  • 2018年9月

室内で過ごすことが増えた今日この頃、大人も子どももおうち遊びのネタ切れになってしまうことがあるのではないでしょうか。飽きてしまった子どもがグズグズ、親もイライラ…
そんなとき、室内で楽しく遊べるわらべうたを1つでも知っておくと、ずいぶんと助けになってくれます。
こちらの本では、家庭や保育園等で子どもの様子がちょっと気になるときや、外に出られない時などに、楽しく遊びながら手助けになるわらべうたが紹介されています。
「じっとしていられない」「なかなか寝ない」「エネルギーがあり余っている」など様々なテーマからやってみたい遊びを見つけることができ、わかりやすい説明で遊び方が書いてあります。もちろんテーマにとらわれず、やってみたい遊びからやるのもおすすめです。
わらべうたの良いところはいつでもどこでもできるところ。道具が要らない遊びがほとんどなので、思い立ったらすぐに遊べます。また、単調で聞き取りやすいメロディーにお互い耳を傾けることで、子どもも親もゆったりとした気持ちになれますよ。
図書館にはわらべうたの録音資料も所蔵しています。
暑い夏にはお部屋でわらべうた遊びの時間もぜひ楽しんでみてください。

ジャズのことばかり考えてきた

ジャズのことばかり考えてきた

  • 児山紀芳/著
  • 白水社
  • 2018年7月

児山さんといえば 土曜の夜 「ジャズ・トゥナイト」(1997年から2005年「ジャズ・クラブ」・2007年から一昨年まで)という深夜のラジオ番組のパーソナリティでお馴染みの方。
♪『ラウンド・ミッドナイト』マイルス・デイヴィス のオープニング曲にのって「みなさん、こんばんは 児山紀芳です。」と 同じトーンで番組が始まり、数々のジャズのお話を音楽と共にリスナーへ届けてくれていました。
「スイングジャーナル」元編集長であり、米「ダウンビート」誌が行う国際批評家投票に唯一の日本人として投票に参加するなど、世界のジャズ史にかかわってきたジャズ・ジャーナリストであります。そして、そのプロフィールは枚挙に暇がありません。
児山さんは体調が悪くなり、他の方々が番組を受け持たれていたので心配していましたが、昨年お亡くなりになってしまいました。
この、「ジャズのことばかり考えてきた」は、児山さんが最晩年に書かれたものです。「とにかく自分が聞いて心が動いた曲。 ―そこで受けた感動をみんなにも感じてもらいたい。」が元となる本書。
ジャズを愛してやまない方や、最近ジャズファンになられた方も 児山さんのプロフィールから「ジャズ・トゥナイト」でのお話、ふんだんに交えられているジャズマンたちとのエピソードに 心震えてしまうはず。エピソードの下部にはLPのジャケ入り紹介もあるので、音を聞きながら楽しむとまさに同番組さながらの状態に…なるやもしれません。
常にホット・トピックスを世に送り出し続けて下さった、児山さんにしかなしえなかった選曲の数々を知ることのできる1冊です。
This is all I feel about Jazz
Kiyoshi Koyama
あなたもわたしも“ジャズばか考!!”
Let’s Swing!