おすすめの本
図書館員のおすすめの図書館の本
- 掲載日:2020年10月15日
旅の初日に見つけた遠い土地の図書館。経験則で月曜休館と判断。あえて近づかず、楽しみは最終日に。そして二日後…、水曜休館に絶望。ところ変われば品変わる。見つけたその日に入るべきでした。知っていたら、調べていたら、と後ろ髪を引かれ帰路についたのは何年前だったか。後悔先に立たず。皆様も二の舞を演じぬように、図書館を紹介する本で図書館を知りましょう。
本のある空間で世界を広げる図書館さんぽ
- 図書館さんぽ研究会/編
- 駒草出版
- 2018年12月
主に都内の図書館を起点とした様々なブックスポットを巡るお散歩コースから、旅先の見どころの一つとして魅力的な全国の図書館まで紹介してくれています。本を借りるだけじゃない、建物や町並みを楽しんだり、一休みしたり、分かる人にだけ分かるツボポイントを探したり、と一味違った図書館の楽しみ方、生活への取り入れ方を提案している1冊。昔から通う馴染みの図書館も良いけれど、いろいろな個性や特色を持った図書館を探して、見つけて、もっと世界を広げてみるのもとても楽しそうですね。
司書はゆるりと魔女になる
- 大島真理/著
- 郵研社
- 2015年12月
図書館見学記が収録されており、海外編は著者の図書館へ向ける思いの熱さをあちこちに感じました。対して国内編は、もちろん賛辞もあるのですが、少しだけピリッとしたエッセンスが散りばめられており、図書館員としてはハッと目の覚める思いをしました。また、エッセイには図書館が絡んでいる書籍・映画・ドラマに関するものが少なくありません。なかなかに読書欲・鑑賞欲をそそられて、どんな感じに作品内で描かれているのか、確かめたくなります。
世界図書館遺産
- ギヨーム・ド・ロビエ/写真 ジャック・ボセ/著 遠藤ゆかり/訳
- 創元社
- 2018年5月
「これは図書館??」「これが図書館?!」思わずそんな言葉がこぼれてしまうほど荘厳かつ優美。やはり日本の図書館とは歴史の長さが違うということか、成り立ちが違うということか。まるで映画撮影のセットのようだけれど、現実に存在する世界の美しき図書館たち。収蔵されている本の装丁はもちろんのこと、建物から、調度品から、壁・床・天井・柱の装飾から、美術的かつ芸術的。異世界のような図書館を鑑賞した後は、現実世界の図書館にホッとするかもしれません。